要旨：無頼派は戦後の日本に現れた一つ新興の作家流派で、太宰治はその一人の代表人物である。彼は大地主の家に生まれたものの、子供時からの屈辱や卑屈、失った肉親との絆に苦しまれ、「人間」に対する恐怖を生み出した。それに、当時の社会が混乱し、その社会環境にも適応できず、太宰はますますこの世に相容れなくなってきた。したがって、この世を離れたいと、彼の一生の追求になった。太宰の多数の作品の中で、壊滅の意味が見られ、自分と人生に対して、否定的な態度を取ったのである。

　　本論は三つの部分に分かれる。第一章は太宰の流派と生涯を紹介した。彼は生家に大きいな影響を受けた。第二章は『思ひ出』、『斜陽』、『人間失格』という三つの太宰の作品を通じて、彼の「死亡美学」を研究しようとしたものである。第三章は「死亡美学」の形成原因を分析した。太宰にそういう影響を与えていたのは自分自身の原因だけではなく、いろいろな社会原因でもある。彼にとって、死亡は必然の結果になっていた。すなわち、作品に太宰の独特な「死亡美学」が溢れている。

　　本論での考察を通して次のようなことが分かった。太宰作品の主人公は死亡を追求する形だったが、生きる希望を残っていた。これは作家太宰の社会への復仇と反抗とも言えよう。

キ－ワ－ド：太宰治、死亡美学、自分の否定、社会環境

摘要：无赖派是日本战后新兴的一个文学流派，太宰治是无赖派的代表人物之一。虽然出生在地主家庭，但自小的屈辱、自卑和亲情的缺失，让他对“人”产生了恐惧。加上当时的社会环境，自己是显得极其的格格不入。因此，脱离这个世界成为了他毕生的追求。他的作品中多数带着毁灭性的意味，对自己，对人生采取否定的态度。

    本文主要分为三个部分。第一章介绍了太宰的流派和生平。太宰的家庭对他造成了巨大的影响。第二章通过太宰治的三部作品《回忆》、《斜阳》、《人间失格》的介绍来追寻其“死亡美学”，并对其对死亡的执着加以探讨。第三章分析了太宰“死亡美学”的形成原因。而对太宰产生这些影响的，除了其自身的原因外，还有许多的社会原因。死亡成为了一种必然的结果，也可以说是充满了太宰治独特的“死亡美学”。

    通过本文的分析得出以下结论。太宰作品中的主人公虽然追求了死亡，却留下了生的希望。这也可以说是太宰对社会的复仇与反抗。

关键词：太宰治、死亡美学、自我否定、社会环境