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要旨: 村上春樹は現代日本の一番有名な作家であり、1979年に長編小説『風の歌を聴け』で文壇に初デビューした。他には『羊をめぐる冒険』、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』、『ねじまき鳥クロニクル』、『海辺のカフカ』、『1Q84』などがある。文学倫理学とは、倫理的な立場から文学作品を解読、分析し、作家の研究及び文学に関する問題の研究の方法であり、そして文学は特定の歴史段階の倫理観念と道徳生活の独特な表し方で、文学は本質的に倫理の芸術であるとされている。[聂珍钊 文学伦理学批评 外国文学研究 2005年第一期
]この論文は文学倫理学の角度から、『海辺のカフカ』を古代ギリシアの悲劇詩人ソポクレスの悲劇『オイディプス王』と比較して、二人の主人公それぞれの違う結末の原因を研究する。
キーワード:宿命;倫理道徳;正当性;オイディプスコンプレック
目次
要旨
中文摘要
第一章 田村カフカの行為の倫理性-1
1.1『海辺のカフカ』の行為の倫理性-1
1.1.1田村カフカの宿命-1
1.1.2田村カフカの宿命への反抗の倫理性-1
1.2オイディプスとの比較-2
1.2.1オイディプスの人生経験-2
1.2.2田村カフカとオイディプスの比較-2
第二章 『海辺のカフカ』の結末の倫理性-4
2.1田村カフカとオイディプスの結末-4
2.2違う結末の原因-4
2.3二つの物語における倫理の役目-5
第三章 社会倫理の正当性-7
3.1倫理の正当性-7
3.2二人の主人公の罪から見る倫理の正当性-7
3.3読者への啓示-8
おわりに-10
謝辞-11
参考文献-12