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要旨: 徳富蘆花(1868-1927)、熊本県生まれ、日本の有名な小説家とエッセイストである。封建社会の闇を描いて分析することが上手である。小説によって社会の矛盾を曝け出して封建社会に対する不満を表す。『不如帰』は徳富蘆花の名作である。この小説は封建社会の女性の悲劇的な恋に基づいて作った物語である。封建社会の女性を台無しにされるのを批判する。本稿は徳富蘆花の代表作―『不如帰』を中心にして、小説の時代背景から女性像と人物の設定を分析する。また、女性像と作者の経歴から作者の女性観と女性観の成因を分析する。
本稿は以上の研究により、次のような観点を明確にした:一、作者は当時の女性は天命に従う現状を描いて資産階級の朽ちたでたらめな道徳は浪子の死因であるということを指摘する。作者はすらりと無地な着物を着る女性を気に入る。また、浪子のいじめに対する態度と我慢強い性格を褒め称える。二、各女性の家庭背景や性格の比較ことから作者の女性観が見られる。作者は上品で辛抱強く新思想を受けることができ、自分の見方を持つ女性を称する。三、明治維新後、経済政治面の変革と意識面の変革は同期ではないので。家長制度は社会の発展の邪魔になる。三つの女性像によって明治維新後の社会実情を把握することができる。四、作者の成長環境にあるキリスト教の要素やトルストイとの付き合いや自然主義の影響などは徳富蘆花の女性像の成因である。
キーワード:徳冨蘆花、女性像、女性観、封建、新旧思想
目次
要旨
中文摘要
はじめに-1
1.徳冨蘆花の女性観についての先行研究-1
2.『不如帰』の創作背景-2
2.1徳富蘆花の生い立ちと文学生涯-2
2.2『不如帰』の時代背景-3
2.3作品名とあらすじ-3
3.『不如帰』における女性像-4
3.1浪子-4
3.1.1「浪子」という名前-4
3.1.2浪子の家庭背景-5
3.1.3浪子の性質-5
3.2姑(お慶)-6
3.2.1姑の家庭背景-6
3.2.2姑の性質-6
3.3継母(繁子)-7
3.3.1継母の家庭背景-7
3.3.2継母の性質-7
4.女性像の比較-8
4.1伝統女性の比較――浪子と姑-8
4.2伝統女性と新思想を受ける女性――姑と継母-8
5.徳富蘆花の女性観の成因-9
5.1キリスト主義-9
5.2自然主義-9
5.3ロマンチック主義-10
おわりに-12
参考文献-13
謝 辞-14