要旨：文学作品によって、各時代の社会と人間像が反映される。特に現代文学には、その傾向が強いと考えられる。本論文は作家東野圭吾に注目し、その作品の意味と価値を探したい。東野圭吾の作品の中で、役柄はともかく、もっとも特徴的なのは女性である。一般論として腕力で男性に負ける女性は被害者として登場することが多い。しかし、東野の作品では大部の加害者は女性である。本文ではまずは四つの女性像を紹介して、そして、社会環境、家庭、性格の面から女性への圧迫を分析したいのである。

キーワード：女性像；圧迫；社会環境；家庭

中文摘要：文学作品可以反映出各个时代的社会和人性，其中尤以现代文学最能反映出当下。因此本论文想通过研究当代备受瞩目的人气作家东野圭吾，来分析他作品的意义与价值。东野文学中最有特色的就是女性形象，按照常识，女性在力量上不如男性，作为被害者登场的情况较多。然而，在东野的作品当中，女性大多是犯罪者。本文首先详细介绍四位女性角色，然后从社会环境、家庭环境、个人性格等三个方面来分析对女性的压迫。

关键词：女性形象；压迫；社会环境；家庭

目次

中文摘要

要旨

はじめに-1

１東野圭吾とその作品-2

1.1東野圭吾-2

1.2『容疑者Ｘの献身』-2

1.3『聖女の救済』-3

1.4『白夜行』-3

1.5『幻夜』-4

2東野圭吾の創作における女性像-5

2.1娘を守る女――花岡靖子-5

2.2愛情に狂う女――真柴綾音-6

2.3運命を抗う女――唐澤雪穗-7

2.4手段を尽くす女――新海美冬-8

3女性像から見る社会現象とその形成原因-11

3.1社会環境と伝統家庭制度の影響-11

3.2家庭環境の影響-12

3.3性格の影響-13

おわりに-14

参考文献-15

謝　　辞-16