要旨:芥川龍之介は大正時代における優れた作家で、新現実主義の代表作家であり、短編小説を得意とする。しかし、この才気溢れた作家は35歳に睡眠薬で自分の命を終え、当時の大正文壇に巨大なショックを与える。芥川の自殺の原因について、現在までは出生の秘密、女性関係、肉体の極度の衰弱など彼自身についての説がたくさんある。だが、彼の生きた社会にかかわる研究がすくない。本文は社会環境の全面を考慮し、社会状況の影響から芥川の自殺の理由を求めてみる。

本文では、まず芥川龍之介の全生涯―家庭背景、個人的な経験、性格、作品特徴を述べ、現有の研究を説明する。次には人類自殺の研究によって、芥川龍之介の自殺のタイプは利己的自殺と判定する。最後には芥川の生きた時代背景、社会状況を詳しく述べ、初恋の破局からエゴイズム説と男尊女卑説を発見し、家族の被害や反戦感情を反映する作品から一戦説を推定し、また新聞記事、妻の思いでによる関東大地震説を提出し、芥川自殺の源を探求してみる。

キーワード：芥川龍之介；自殺；社会状況

目次

中文摘要

要旨

第1章　はじめに-1

1.1　芥川龍之介の生涯-1

1.2　現有の芥川龍之介自殺原因の研究-1

1.3　本研究の目的-2

第2章　自殺における研究-3

2.1　人類自殺の原因と分類-3

2.2　芥川の自殺のタイプの識別-4

第3章　社会状況から芥川自殺原因の発見-5

3.1　初恋の破局-5

3.1.1　醜い社会現実とエゴイズム-5

3.1.2　男尊女卑の現実-5

3.2　第一次世界大戦の影響-6

3.3　関東大地震のショック-6

3.4　プロレタリア文学からの非難-7

第4章　おわりに-9

4.1　本研究の新しい観点-9

4.2　本研究の意義と欠点-9

4.3　今後の展望-9

参考文献-11

謝　辞-12