要旨：無常の思想が日本に伝来して以来、日本人の思想に深く染み込んできた。無常観の問題については、国内外で多くの研究が行なわれてきた。例えば、中国の王永娟、姜俊燕は『桜の国度——日本文化の面貌と精神』という本で日本人の無常な情感を言及した。彼らは台風、火山の爆発、地震などのような災害によって、昔から日本人はいつも不安な状態にあって、命の短さと諸行無常を切に感じていることを論じた。無常観は日本文学にも大きい影響を与えた。従って、本論は日本の文学作品から見られる日本人の無常観を考察し、またその影響まで分析して見ることを目標とする。

　　本論は四つの部分に分かれている。第一部分は無常観の意味と形成を述べる。第二部分は『万葉集』と『古今和歌集』を代表として、上代と中古の文学作品における無常観を考察する。第三部分は中世文学の名作、『平家物語』、『徒然草』、『方丈記』が表現した無常観を検討する。第四部分は無常観の影響について分析する。

　　昔からいろいろな文学作品は無常思想に基づいて、日本人の独特な無常観を感嘆した。『万葉集』から見ると、昔の日本人は「生者必滅」という無常の思想が形成し、以降の文学作品に影響を与える。『古今和歌集』には、散る花を美として、人生の無常を詠嘆した。中世に至って、特殊な時代の背景によって、日本人の無常観は最も華々しい文芸の花を開かせる。『平家物語』全編は盛者必衰、因果応報の無常の思想が貫流している。『方丈記』は天災、人的災害を通して、作者自分の無常の人生観を述べた。『徒然草』の中には悲観的な無常観もあるが、生命の意義と結ぶ積極的な無常観もある。無常観によって、日本人には危機の意識が形成された。この危機観は日本人に勤労意識を持たせ、平安な時でも危機に備えるような心構えを教えたばかりでなく、自殺の手段で自分の命を終るような、消極的な影響も与えた。

キーワード：無常観、文学作品、影響

摘要：无常的思想传入日本以来，深深地影响了日本人的思想。关于无常观的问题，国内外都有很多研究。比如：中国的王永娟、姜俊燕在《樱花的国度——日本文化面貌与精神》这本书中提到了日本人无常的情感。因台风、火山爆发、地震等灾难，从古代开始日本人就有一种不安的状态，他们深切地感受到生命的短暂和诸行无常。无常观对日本文学也有很重要的影响。因此本文从日本的文学作品中考察日本人的无常观，再对其影响进行分析。

　　　本文分为四个部分。第一部分主要阐述无常观的意义和形成的原因。第二部分以《万叶集》和《古今和歌集》为代表，考察上代及中古时期文学作品中的无常观。第三部分是研究中世文学名作——《平家物语》《方丈记》《徒然草》所表现的无常观。最后第四部分是分析无常观的影响。

　　　从很早以前开始，日本的文学作品就以无常思想为基础，咏叹日本人独特的无常观。从《万叶集》可以看出，古时的日本人就形成了“生者必灭”的无常思想，这样的思想对今后的文学作品都有很大的影响。《古今和歌集》中，以散落的樱花为美，咏叹人生的无常。到了中世时期，因特殊的时代背景，此时日本人的无常观在文坛上最为繁盛。《平家物语》全篇贯彻着盛者必衰、因果报应的无常思想。《方丈记》通过天灾和人祸，讲述作者自身无常的人生观。《徒然草》既有悲观的无常观，也有和生命意义相结合的积极的无常观。无常观形成了日本人的危机意识。这样的危机意识让日本人有了勤劳意识，在平安的时候也会对有危险的事提前做好准备。同时，也会有用自杀的方式来结束自己生命的消极的影响。

关键词：无常观、文学作品、影响