要旨:「国民作家」である夏目漱石は、日本文壇で揺るげない地位を占め、日本文学の発展に力大いに与っていた。明治元年の前年に生まれた漱石が明治時代の日本の発展に対して全面且つ冷静な視点を持ったことは言うまでもない。そのため、彼の作品の中には日本の状況や民衆の生活充分に反映されている。本論では彼の早期の作品――『坊っちゃん』の分析を通じて漱石の文明批判、特に彼の早期の批判性を全面的に論じてみようと思う。それとともに、作品の中に現実を回避する意識が伝えられるので、批判性は弱くなったと言う人もいるが、ここでは自分の分析を通して述べ直す必要があると思う。

  本稿では、次のような方面から分析する予定である。１．作者と作品の紹介；２．人物設定とその意図の分析；３．作家および作品の批判性を論ずる。そうして作品が現れた明治初期の日本の現状を分析することによって、夏目漱石の早期の文明批判をより深く読解しようとする。

キーワード:現実主義；文明開化；暗喩；教育制度

摘要:作为日本的“国民作家”，夏目漱石无论在日本文坛还是文学评论领域，都有着不可替代的地位，对日本文学的发展做出了巨大贡献。生于明治元年，对于整个明治时期日本的发展，漱石有着最全面直观的视角，因此在他的作品中，对于日本的国情，国计民生都或多或少地有所体现。本文旨在通过对作品《哥儿》的剖析来对夏目漱石的文明批判观，尤其是其早期的批判做一个系统的，全面的总结概括。与此同时，有人说漱石的这部作品中有逃避现实的倾向，影响了其作品的批判力度，对此我也将就自己的分析在文中给予阐释。

　　　本文将通过以下几方面进行分析：1.作家生平及作品的创作背景；2.人物塑造及用意分析；3.再论作家及其作品的批判性。通过探寻作品所折射出的明治初期日本的现状，对夏目漱石早期的文明批判观有更为正确的认识。

关键词:现实主义；文明开化；暗喻；教育制度